三井物産環境基金助成事業は3年目、最後の自然体験イベントが4月18日開催されました。これまで花山の森林から松島の海にいたるまでの自然体験や、遊歩道づくりなどの森林整備体験活動などを行ってきました。
 最後の自然体験活動となる今回のイベントは「最後の大冒険 裏七つ森〜県民の森植樹の旅」を実施、16家族46人が参加しました。まず仙台の北にポコポコとある七つ森に囲まれた南川ダムの水源の一つになっている「蛇石せせらぎの森」を訪れました。ここは平成13年から宮城県森林インストラクター協会が整備を続けてる森です。

「蛇石せせらぎの森」は南川ダムのすぐ北側にあり、このダムは大和町・富谷・松島などの上水道の水源・農業用水・洪水調節の役割を担っています。参加者は7haの「蛇石せせらぎの森」の中に「民芸の森」「地球温暖化防止の森」などがあることの説明を受けて森に入りました。

 きょうはこの森に2m以上に育ったトチノキの苗木を植えます。
お父さんたちが手分けして民芸の森まで運びます。

 森の中の小さな沢に、トウホクサンショウウオが生息しています。卵はぷよぷよした袋の中にたくさん産みつけられていますが、大きくなるのはこのうちの少しだけだそうです。
 トウホクサンショウウオは環境指標種で良好な環境であることがわかります。

 民芸の森は平成13年から15年度の3年間で荒廃した森をたくさんのボランティアで整備し、平成17年、大和町町制施行50周年記念植樹祭が行われ、シナノキ、ミズキ、トチノキなど450本が植えられました。きょうはトチノキ8本を補植します。

 トチノキは高さ30mにもなる落葉広葉樹で、実はトチモチなどにしたり、昔は飢饉の時食料にしましたがそのままでは食べられません。アク抜きは数週間も水にさらしたり、木灰で中和したりします。縄文時代の人はどうしてこの食べ方を見つけたのでしょうか。
 トチノミの冬芽はネバネバ。冬の寒さと虫が食べようとすると「ねっぱり」身を守ります。

 親子で民芸の森に植樹しました。
 苗木はすでに何年か経ていますが、植樹された時が誕生日。子どもに6か月検診・1歳児検診・3歳児検診などがあるように、植えた後も周りの草に負けないよう大きくなるまで下草刈りやつる切りなど検診に来て見守ってください。

宮城県森林インストラクター協会でも木の周りの坪刈り、つる切り、下草刈りしてこのように植樹したあとの手入れを行っています。

 カタクリ・ニリンソウ・アズマイチゲ・キクザキイチゲが春の陽ざし浴びて、みんなの作業を見守っていました。

親子で川虫探しに夢中になってしまいました。
「もりもり教室」のベテランぞろいで水生昆虫を見つけました。カワゲラ?でも尾毛が1本。これは誰でし

午後から宮城県民の森に移り、「四季の森」に植樹です。

 三井物産環境基金の助成で「みやぎの自然体験ガイド」が完成し、宮城県内の小中学校と幼稚園などに配布しました。
 ガイド完成を記念し、宮城県環境生活部自然保護課の川名課長のご出席頂き植樹祭を行いました。

 オオヤマザクラ・オオシマザクラ・エドヒガンなど20本を植樹し、数年後には立派な「みやぎの自然体験ガイド記念・さくらの園」になっていきます。

 参加した子どもたちは、これまで何回か植樹を経験し、自分たちで植樹できるようになりました。

8回にわたる様々なパターンの自然体験・森づくり体験が、自然体験のモデルケースとして定着し、普及していくことを期待します。


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